特 徴
遺伝子組換え酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症治療薬.
本剤は,小児および成人の酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症(ASMD:acid sphingomyelinase deficiency)患者における中枢神経系以外の症状に対する酵素補充療法を目的とした遺伝子組換えヒト酸性スフィンゴミエリナーゼである.本症患者では,ASMをコードする遺伝子であるスフィンゴミエリンホスホジエステラーゼ1(SMPD1)の変異により活性が低下したASMが発現し,スフィンゴミエリン(SPM:sphingomyelin)代謝に関連したさまざまな障害が発現する.ASMは,SPMのセラミドおよびホスホコリンへの加水分解を触媒するため,ASM活性の低下により,主に脾臓,肝臓,肺,骨髄およびリンパ節といった細網内皮系組織に存在する単球マクロファージ系細胞のライソゾーム内にSPMの蓄積が進行する.本剤を静脈内投与すると