頻度 あまりみない
GL蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第5版)(2019)
治療のポイント
・デング熱,チクングニヤ熱いずれも特異的な治療はまだない.したがって輸液を中心とした対症療法が治療の柱となる.
・一般的に予後は良好であるが,デング熱ではまれに重症デングとよばれる病態に至ることがある.特に,過去にデング熱に罹患したことのある者が別の血清型のデングウイルスに感染した場合,初回の感染時よりも重症化のリスクが高くなる.
◆病態と診断
A病態
・デング熱とは,フラビウイルス科フラビウイルス属デングウイルスによる蚊媒介性感染症である.チクングニヤ熱はトガウイルス科アルファウイルス属チクングニヤウイルスによる感染症である.どちらも主にAedes aegypti(ネッタイシマカ)とAedes albopictus(ヒトスジシマカ)によって媒介される蚊媒介感染症である.
・熱帯・亜熱帯地域で流行しており,本邦で