頻度 割合みる
治療のポイント
・対症療法である.
・予防するには予防接種が有効である.
◆病態と診断
A病態
・風疹は,急性発熱性発疹性のウイルス感染症で,原因となる風疹ウイルスは,マトナウイルス科ルビウイルス属に属し,プラス鎖のRNAをゲノムにもつ1本鎖RNAウイルスで,エンベロープを有する.
・風疹の潜伏期間は2~3週間で,飛沫感染・接触感染で感染伝播する.
・風疹ウイルスのレセプターはミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋白質(MOG)で,宿主細胞の膜に存在するスフィンゴミエリンとコレステロールの両者が風疹ウイルスの侵入に重要な働きをする.
・妊婦が妊娠20週頃までに罹患すると出生児が先天性風疹症候群(CRS:congenital rubella syndrome)を発症する場合がある.
・一般的な症状は発熱,発疹,リンパ節腫脹で,これが風疹の3主徴とされているが,不顕性感染が15~30%(50%)程度存在