今日の診療
治療指針

マイコプラズマ感染症 [■5類感染症-定点把握]
mycoplasma infection
青柳哲史
(東邦大学准教授・微生物・感染症学)

頻度 割合みる

GL肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指針(2014)

GL成人肺炎診療ガイドライン2017

ニュートピックス

・SARS-CoV-2とマイコプラズマの共感染例も散見され,重症化する場合もあり注意が必要である.

治療のポイント

Mycoplasma pneumoniaeは細胞壁をもたず,ペニシリン系とセフェム系薬が無効であり,第1選択薬はマクロライド系薬である.

・マクロライド系薬が無効の場合,キノロン系薬やテトラサイクリン系薬を考慮する.

・重症な肺炎例では,ステロイドの全身投与を考慮する.

◆病態と診断

A病態

M. pneumoniaeによる感染症で,小児から比較的若年の成人に急性呼吸器感染症(上気道炎,気管支炎,肺炎)を引き起こす.

・飛沫感染でヒト-ヒト感染し,2~3週間程度の潜伏期を経て発症する.

発熱と頑固な咳が主症状で,市中肺炎の重要な原因微生物の1つである.

・病態生理としては

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?