頻度 よくみる(ESBL)
頻度 割合みる(CRE)
ニュートピックス
・Ambler分類でクラスAおよびクラスCのβ-ラクタマーゼ阻害薬とカルバペネム系抗菌薬を組み合わせたレレバクタム・イミペネム・シラスタチンが2021年6月に国内で承認を受けている.
治療のポイント
・積極的に検査を行って感染の原因菌を特定し,さらに薬剤感受性検査の結果を踏まえて耐性の種類を推定する.産生するβ-ラクタマーゼの種類については,さらに必要な検査を実施して確定する.
・微生物検査の結果や患者の重症度,感染臓器などを踏まえて有効な薬剤を選択する.
・基礎疾患や医療行為などに伴って複雑性の要因がある場合は,途中の検査データや臨床経過を慎重に判断し,治療の有効性を判定する.
◆病態と診断
A病態
・基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL:extended spectrum β lactamase)産生菌は一般の保菌率も高く,耐性菌感染のリスクを有しない例でも感染例に遭遇する頻度が高い.
・国内で分離されるESBL産生菌のなかでは,大腸菌が最も多く,次に肺炎桿菌となっている.さらにセラチア,エンテロバクターなどの腸内細菌目の菌が多い.
・KPC(Klebsiella pneumoniae carbapenemase),NDM(New Delhi metallo-β-lactamase)などのβ-ラクタマーゼは,カルバペネム系抗菌薬を分解するためカルバペネマーゼともよばれている.カルバペネマーゼ産生菌は海外で特に分離頻度が高まっているが,国内においてはIMP(imipenemase)のタイプが多い.
・薬剤感受性の結果を基に,カルバペネム耐性を示すのがカルバペネム耐性腸内細菌目細菌(CRE:carbapenem-resistant Enterobacteriaceae)であり,実際にカルバペネマーゼを産生することが確定でき
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