頻度 情報なし
ニュートピックス
・保険診療では診断困難な感染症について,検査が可能な施設を紹介する「先進的感染症検査マップ(IDMAP)」が公開されている.
・2018年4月から,高安動脈炎などの大型血管炎の診断におけるFDG-PET検査が保険適用となっている.2022年8月時点では不明熱への保険適用はないが,大血管炎や人工物感染,膿瘍,悪性腫瘍などの有無の診断に有用と考えられる.
治療のポイント
・不明熱はさまざまな疾患の集合体であり疾患によって治療が異なるので,「不明熱の治療」というものは存在しない.
◆病態と診断
A定義
・不明熱は1961年にPetersdorfとBeesonらが定義した(表1図).これらの定義に対して,その後数回にわたり修正が提案された.しかし実際にこのような厳密な定義が必要とされることは少なく,実臨床では「自施設で可能な範囲で調べたが確定診断がつかず発熱が持続する状態」と表現