頻度 情報なし(成人)
頻度 あまりみない(新生児)
治療のポイント
・宿主の免疫能(正常か免疫抑制状態か)と,感染様式(初感染か再活性化・再感染か)によって,さまざまな病態をとる.病態ごとに治療開始のタイミングや内容を選択する.
・抗ウイルス療法の開始時には,末梢血あるいは罹患臓器の組織学的な検索などによる活動性CMV感染の証明が重要である.
・抗サイトメガロウイルス薬には,特有の副作用があることを熟知しておく必要がある.
◆病態と診断
A病態
・サイトメガロウイルス(CMV)はヒトにのみ感染するヘルペスウイルス科の一種で,ヒトに初感染後,生涯にわたり潜伏感染し,宿主の免疫抑制などで再活性化を起こす.
・CMV初感染時は,免疫正常者ではほとんどが無症候の不顕性感染であるが,時に伝染性単核球症様の症状を起こす.免疫抑制状態では,初感染,再活性化ともに,肺炎,脳炎,大腸炎など,各種臓器の重篤な感染症を惹起する