今日の診療
治療指針

ウイルス性気道感染症(感冒症状など) [■その他]
viral respiratory tract infection
具 芳明
(東京医科歯科大学大学院教授・統合臨床感染症学)

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ニュートピックス

・COVID-19が流行し,感冒症状の鑑別にSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)が加わった.COVID-19については「COVID-19」の項()参照.

治療のポイント

・急性気道感染症のほとんどはウイルスによるものである.

・感冒に対しては対症療法を行う.

・急性咽頭炎は,A群溶連菌によるものを除いて抗菌薬の適応とはならない.対症療法を中心に行う.

・急性副鼻腔炎では重症度や症状の持続期間を踏まえて抗菌薬の適応を判断する.

・急性気管支炎では百日咳など一部の細菌感染症を除いて抗菌薬は使用せず,対症療法を行う.

◆病態と診断

A病態

・急性気道感染症は,急性上気道感染症(感冒,急性咽頭炎,急性鼻副鼻腔炎)と急性下気道感染症(急性気管支炎)を含む概念である.一般に風邪,風邪症候群,感冒などとよばれる.

・種々の体調不良を,気道症状の有無にかかわらず「風邪」と認識する患者が多

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