今日の診療
治療指針

肺真菌症
pulmonary fungal diseases
栗原慎太郎
(長崎大学病院教授・安全管理部)

頻度 あまりみない

治療のポイント

・宿主の防御機能や免疫機能が病態を左右するため,基礎疾患などの治療が重要である.

・同じ真菌種であっても,病態や病勢が異なれば,治療方針も異なる.

・用量調節が必要である,またはloading doseの使用が推奨されている抗真菌薬については治療方針Eに記載している.

・免疫不全患者の治療を行う場合には,平素より専門医と連携し相談できる体制の整備が重要である.

◆病態と診断

A病態

・肺真菌症は,複数の真菌種による疾患の集合であり,宿主の基礎疾患,防御機能の低下,免疫機能の低下などの程度によって,病態・病勢・真菌の種類が異なるため,治療に際しては注意が必要である.

・全身性の深在性真菌症の病態の一部として肺を含むことがあるが,ここでは取り扱わない.

B診断

・感染症であり,培養検査,顕微鏡検査,病理組織学的検査が重要であることに変わりはないが,そもそもニューモシスチス属は培養

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