頻度 よくみる
GLCOPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン2022[第6版]
治療のポイント
・基本治療として,禁煙治療,ワクチン接種を実施する.
・気管支拡張薬が薬物療法の中心であり,気管支喘息合併症例や症状が強く増悪頻度の高い症例では気管支拡張薬と同時に吸入ステロイド(ICS)を追加する.
・運動耐容能,身体活動性の向上・維持のために,薬物療法と同時に呼吸リハビリテーション,患者教育を導入する.
・心血管疾患や骨粗鬆症,サルコペニア,フレイル,消化器系疾患,糖尿病,閉塞性睡眠時無呼吸などの全身併存症の適切な診断・治療に努める.
◆病態と診断
A病態
・タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することなどにより生じる肺疾患であり,呼吸機能検査で気流閉塞を示す.気流閉塞は末梢気道病変と気腫性病変がさまざまな割合で複合的に関与して起こり,臨床的には徐々に進行する労作時の呼吸困難や慢性の咳