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GL特発性間質性肺炎 診断と治療の手引き2022(改訂 第4版)
治療のポイント
・急速に悪化することが多く,疑ったら即座に対応する.
・感染や肺水腫などを鑑別する.
・特発性肺線維症,膠原病(関節リウマチ,皮膚筋炎・多発筋炎など),慢性過敏性肺炎など,基礎疾患である間質性肺炎の原因が何か考慮しながら治療にあたる.
・予後不良であり,挿管・人工呼吸管理を行うかは個々の症例に応じて慎重に判断する.
◆病態と診断
A病態
・基礎疾患として間質性肺炎があり,急速な呼吸不全と,画像検査では新たな浸潤影が出現する.
・組織学的には,基礎の間質性肺炎の変化に加えてびまん性肺胞障害(diffuse alveolar damage)を呈する.
・予後不良であり,特発性肺線維症での急性増悪は生存期間中央値が3~4か月ともいわれている.また,特発性肺線維症の4割は急性増悪で死亡する.
・原因は不明であることが多いが,気管支鏡などの検査,肺の手術,薬剤,感染などが急性増悪の発症に関与しているといわれる.
B診断
・約1か月間の経過で呼吸状態の悪化と胸部CTにてすりガラス陰影の増悪や浸潤影の出現を認める.
・呼吸状態が急速に悪化する場合も多く,診断と治療を並行して行うことも多い.
・ウイルス性肺炎(インフルエンザ,COVID-19),非定型肺炎,ニューモシスチス肺炎などの感染症,心不全,肺水腫を鑑別する.
・血液検査にてCRP,KL-6,LD,SP-D,SP-Aなどのマーカーの上昇なども参考にする.
・気管支鏡検査を施行するかは個々の症例により判断する.気管支肺胞洗浄(BAL:bronchoalveolar lavage)は感染の除外に有効である.リンパ球や好酸球の増多があればステロイドの効果が期待される.
◆治療方針
間質性肺炎の急性増悪の治療目的は救命であり,呼吸状態の悪化を食い止める必要がある.明確なエビデンスは
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