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GL薬剤性肺障害の診断・治療の手引き 第2版(2018)
治療のポイント
・ステロイド療法が中心となる.
・ステロイド投与量は重症度に応じて調整する.
・抗悪性腫瘍薬による肺障害については,製薬会社が作成している適正使用ガイドに治療方針が提示されていることが多く,一度確認しておく.
◆病態と診断
A病態
・細胞障害性機序あるいは免疫系細胞の活性化の関与が想定されている.
・臨床病型は間質性肺疾患が主体であるが多彩な病型を示し,しばしば特発性間質性肺炎などの類似病型(パターン)で表現される.つまり,薬剤性であることを念頭におかない限り,ほかの類似する疾患と誤診する可能性がある.
・びまん性肺胞傷害(DAD:diffuse alveolar damage)パターンは予後不良である.
・同じ薬剤でもさまざまな病型を示す.
B診断
・まずは疑うことが重要であり,問診で薬剤の使用歴を確認する.
・胸部画像所見で新規の陰影があり(両側性のことが多い),投薬と発症の時間的関係に矛盾がなく,ほかの類似疾患を除外することにより診断される.
・薬剤中止による改善は診断を支持する.再投与による増悪も診断に有用であるが,一般的には安全性の面で勧められない.
・鑑別疾患は感染症,心不全,癌病変,放射線肺臓炎,薬剤性以外の間質性肺疾患などさまざまであり,個々の患者の状況に応じて必要な検査を行い鑑別する.感染症ではCOVID-19との鑑別が問題となる.CT画像だけでは鑑別できないため,PCR検査などで除外診断を行っておく.
◆治療方針
原則として,肺障害の原因薬剤を中止する.治療はステロイド療法が一般的であるが,治療方針では重症度が考慮される.無症状で呼吸状態が良好な場合は,薬剤の中止のみで経過観察することも可能である.症状があり呼吸状態が悪化している場合は,すみやかにステロイドを投与する.呼吸不全に注意し,必要に応
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