頻度 あまりみない
治療のポイント
・症状を有する症例や,無症状であっても流入動脈の径が2~3mm以上の症例は,経カテーテル的塞栓術の適応である.
◆病態と診断
A病態
・肺動静脈奇形(PAVM)は,拡張した流入肺動脈と流出肺静脈およびその吻合部からなる血管の異常である.肺動静脈瘻(PAVF:pulmonary arteriovenous fistula)ともよばれる.
・PAVMのほとんどは先天性であり,特発性と常染色体優性遺伝の遺伝性出血性毛細血管拡張症(HHT:hereditary hemorrhagic telangiectasia,Osler-Weber-Rendu症候群ともよばれる)の部分症状として出現するものがある.後天性に肝硬変や外傷などに起因するものもある.
・単発性と多発性の場合があるが,約1/3が多発性である.多発性のPAVMはHHTに合併する頻度が高い.本邦ではPAVMの12~3