ニュートピックス
・日本人を含むアジア人において,欧米人よりもCRTの有効性が高い(レスポンダーが多い)可能性が示唆されている.
治療のポイント
・QRS幅の広い,左室非同期性収縮を伴う薬剤抵抗性の症候性心不全症例に対する植込み型デバイス治療として,CRTは確立された治療法であり,「急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)」や「不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版)」において,心不全の程度,左脚ブロックの有無,QRS幅,洞調律の有無,ペーシング依存の有無によってCRTの適応が細かく決められている.
・CRTは,QRS幅が150ms以上の左脚ブロック例に特に効果が期待できるが,欧米と異なり,わが国ではQRS幅が120~130msの比較的狭いQRS幅の患者にも適用できる.
・除細動機能付き心臓再同期療法(CRT-D)とペーシングのみのCRT-Pがある.
・心機能低下例は,同時に致死的