今日の診療
治療指針

構造的心疾患インターベンション
structural heart disease(SHD)interventions
林田健太郎
(慶應義塾大学特任准教授・循環器内科)

GL2021年改訂版 先天性心疾患,心臓大血管の構造的疾患(structural heart disease)に対するカテーテル治療のガイドライン

治療のポイント

・構造的心疾患に対するインターベンションには,弁膜症に対するTAVIやMitraClipをはじめ,さまざまなものがある.

・大動脈弁狭窄症に対するTAVIは2020~2021年にかけての日本および欧米のガイドライン改訂に伴い,外科手術が低リスクであったとしても,ある一定条件下で第1選択とすることが可能となってきた.特に患者の希望を十分考慮し,治療選択をする必要がある.

・MRに対するMitraClipも,器質性MRについては外科手術が高リスクな症例に限られるものの,特に機能性MRに対してはclass 2aで適用できるようになってきた.

・MRに対する経カテーテル僧帽弁置換術(TMVR)や三尖弁閉鎖不全症に対するTriClipなどの治験も本邦で開始されており,今後のさらなる発展が期待される.

 構造的心疾患に対するインターベンションには,大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI:transcatheter aortic valve implantation)や僧帽弁閉鎖不全症(MR:mitral regurgitation)に対する経カテーテル僧帽弁クリッピング(MitraClip),抗凝固療法の難しい心房細動に対する経カテーテル左心耳閉鎖,先天性心疾患に対する心房中隔欠損(ASD:atrial septal defect),動脈管開存症(PDA:patent ductus arteriosus),卵円孔開存(PFO:patent foramen ovale)閉鎖,肥大型閉塞性心筋症に対する経皮的中隔心筋焼灼術(PTSMA:percutaneous transluminal septal myocardia

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