本態性高血圧症

essential hypertension

田村功一

（横浜市立大学主任教授・循環器・腎臓・高血圧内科学）

頻度　よくみる（日本全体で4,300万人，成人の2.5人に1人）

ＧＬ高血圧治療ガイドライン2019

ＧＬ高血圧診療ガイド2020

ニュートピックス

・心不全治療薬のARNIであるサクビトリルバルサルタン）は高血圧に対する降圧薬としても効能追加が承認され，降圧薬の治療選択の幅が広がった．

治療のポイント

・高血圧は，診察室血圧および家庭血圧のレベルによって診断される．家庭血圧の血圧診断基準が確立されていることから，両測定法の血圧に差がある場合には，家庭血圧による高血圧診断を優先する．

・降圧目標について，米国の高血圧ガイドラインでは一律130/80mmHg未満としたが，日本では年齢と病態に応じて130/80mmHg未満と140/90mmHg未満の2つの目標に分けている．

・降圧治療には，生活習慣の修正を含む非薬物療法と薬物療法がある．高リスクの高値血圧者および低・中等リスクの高血圧者（140/90mmHg

初出:今日の治療指針2023年版 発行:2023年1月

収載:医学書院 医療情報サービス（2024年10月18日　掲-ID：c23_05034-00_a006z0013）