頻度 割合みる
ニュートピックス
・「2021年 JCS/JHRSガイドライン フォーカスアップデート版 不整脈非薬物治療」が発表された.
治療のポイント
・心室細動を起こすと脈は触れなくなり,数秒以内に意識が失われ,数分以内に心肺停止状態になる.直ちにDCおよびCPRを行う必要がある.AEDも有用である.救命された場合は,2次予防のためにICDを植え込む.
・QRS幅の広い頻拍をみたら,まずは心室頻拍を考える.バイタルサインを確認して血行動態が破綻している場合は直ちにDCを行う.血行動態が保たれている場合は上室性頻拍との鑑別を行う.
・心室頻拍をみたら,心機能低下の有無と基礎心疾患の有無を確認する.
・特発性心室頻拍の治療には,抗不整脈薬および高周波カテーテルアブレーションが有効である.
・心機能低下例,虚血性心疾患などの基礎心疾患がある場合,高周波カテーテルアブレーションが有効であることもある.ガイドラインに基づき,ICDの植込みを考慮する必要がある.
◆病態と診断
・心室頻拍および心室細動の診断は心電図にて行う.
・3連発以上持続するヒス束より末梢の心室起源の頻拍(100~250/分)を,心室頻拍という.QRSの幅は広くなる(≧120ms)が,上室性の頻拍であっても脚ブロックや変行伝導を伴う場合はQRSの幅は広くなる.心室頻拍では房室解離が認められる.
・心室頻拍は,持続時間が30秒未満の非持続性と30秒以上(30秒未満でも血行動態の破綻する場合を含む)の持続性に分けられる.また,QRS波形が一定の単形性と変化する多形性に分けられる.QT延長を伴う多形性心室頻拍をTorsades de pointes(TdP)とよぶ.心機能低下,虚血性心疾患などの器質的心疾患を有することが多いが,認められない特発性もある.
・心機能低下,器質的心疾患を有する心室頻拍や多形性心室頻拍は心室細動に移行する可能性が
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