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GL肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)
ニュートピックス
・癌関連静脈血栓塞栓症において直接経口抗凝固薬(DOAC:direct oral anticoagulant)の有効性・安全性が示され,DOACはワルファリンに代わり第1選択の経口薬となった.
治療のポイント
・抗凝固療法が基本であり,診断後直ちに開始する.PTEが強く疑われる場合,出血などの禁忌がなければ,確定診断を待たず,すみやかな未分画ヘパリン投与開始が推奨される.
・抗凝固療法の継続期間は,VTEの再発および出血リスクを考慮し決定する.
◆病態と診断
A病態
・肺血栓塞栓症(PTE:pulmonary thromboembolism)は,主に下肢および骨盤内の深部静脈血栓(DVT:deep vein thrombosis)が塞栓源となり,遊離し発症する.
・PTEでは,肺動