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GL原発性胆汁性胆管炎(PBC)診療ガイドライン(2017年)
治療のポイント
・UDCAが第1選択薬である.UDCAで効果不十分な症例には,ベザフィブラートの追加投与が有効であるが,ベザフィブラートはPBCに対する保険適用とはなっていない.
・上記薬物治療により,生命予後は大きく改善しているが,病態が進行した症例では薬物治療の効果が低下するため,早期に診断して十分な治療を開始,継続することが重要である.
・非定型例,上記薬物治療に抵抗性の症例,さらには肝硬変,肝不全に進行した症例は,確定診断,長期予後評価,肝移植の適応評価などを目的として肝臓専門医にコンサルトする.
・皮膚瘙痒感や骨粗鬆症,口腔内乾燥など,生活の質を悪化させるさまざまな合併症の治療にも留意する.
◆病態と診断
A病態
・中年以降の女性に好発(男女比1:7)する慢性進行性の胆汁うっ滞性肝疾患で,肝内小型胆管を標的とした自己免疫疾患と考えられている.病理組織は,慢性非化膿性破壊性胆管炎と胆管消失が特徴である.
・血清胆道系酵素(ALP,γ-GTP)の上昇を認め,抗ミトコンドリア抗体(AMA:anti-mitochondrial antibody)が90%以上の症例で検出される.IgMの増加,抗核膜抗体,抗セントロメア抗体の出現も特徴的である.
・シェーグレン症候群,慢性甲状腺炎,関節リウマチ(RA),全身硬化症などの自己免疫性疾患を合併することが多い.
・発症には,種々の遺伝要因と環境要因の関与が示されているが,PBCの病因や発症機序の本態は,いまだ明らかとなっていない.
・PBCの診断・治療に関する情報の普及により,皮膚瘙痒感,食道・胃静脈瘤,腹水,肝性脳症,黄疸などを契機として診断される症候性PBC症例は減少し,肝機能検査の異常を契機として診断される無症候性PBCが増加している.
B診断
・厚生労働省研究班による診断基
関連リンク
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