頻度 割合みる
治療のポイント
・平均赤血球容積(MCV)によらず血清鉄,不飽和鉄結合能,血清フェリチン値,葉酸値,血清ビタミンB12 値を測定し,欠乏状態にあれば補充する.
・基礎疾患の治療により貧血の改善が得られる場合がある.
・がん患者では複合的要因により貧血をきたしていることが多い.
◆病態と診断
A病態
・造血幹細胞や骨髄の微小環境には異常がないが,何らかの基礎疾患により続発性に貧血をきたした状態である.
・基礎疾患には,慢性炎症性疾患(関節リウマチ,リウマチ性多発筋痛症,炎症性腸疾患,キャッスルマン病など),慢性の感染症(抗酸菌感染症など),悪性腫瘍,内分泌疾患(甲状腺機能低下症,アジソン病),腎疾患,肝臓疾患などがあり,薬剤投与やアルコール過量摂取が原因となることもある.
・慢性炎症性疾患においては,炎症性サイトカインによりヘプシジン産生が増加し,鉄利用が障害され小球性貧血となる.
・感染症や悪