今日の診療
治療指針

原発性アルドステロン症
primary aldosteronism(PA)
柴田洋孝
(大分大学教授・内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学)

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GL原発性アルドステロン症診療ガイドライン2021

ニュートピックス

・日本内分泌学会による「原発性アルドステロン症診療ガイドライン2021」が発表された.わが国のアルドステロン測定法がCLEIA法に統一され,スクリーニング,機能確認検査のカットオフ値が変更された.

治療のポイント

・片側性病変の治療の第1選択は患側副腎摘出術である.

・両側性病変および手術希望や手術適応がない症例,スクリーニング以降の精査希望がない症例はMR拮抗薬を中心に薬物治療を行う.

・脳心血管合併症の発症,進展を防ぐため,血圧,血清K濃度の正常化とレニン活性(濃度)抑制の解除が重要である.

◆病態と診断

A病態

・副腎からのアルドステロンの自律的な過剰分泌により,血漿アルドステロン濃度の正常~高値,血漿レニン活性(活性型レニン濃度)の低値,高血圧を認める.

・サブタイプとして片側病変(主にアルドステロン産生腺腫)と両側病

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