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GL骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版(改訂予定あり)
治療のポイント
・骨密度検査にとらわれず「原発性骨粗鬆症の診断基準(2012年度改訂版)」に基づいて診断し治療する.
・続発性骨粗鬆症の可能性を検討する.
・骨折抑制効果が実証された薬剤を,患者の病態と状況に応じて選択する.
・大腿骨近位部の骨密度上昇が治療効果の代替指標となる.
◆病態と診断
A病態
・骨粗鬆症は骨強度の低下により骨脆弱性が高まり易骨折状態をもたらす病態である.
・骨強度は骨密度と骨質により規定される.
・閉経などの性腺機能低下により骨吸収が亢進し,加齢により骨形成が低下することで,経時的に骨の脆弱化が進行する.
B診断
・原発性骨粗鬆症の診断は,①椎体あるいは大腿骨近位部の骨折歴,②ほかの部位の脆弱性骨折歴+骨密度低値(若年成人平均値の80%未満),③既存脆弱性骨折なし+骨密度低値(若年成人平均値の70%以下あるいはT値-2.5以下),のいずれかを満たすことで下される.
・骨脆弱性の原因となる基礎疾患や病態(続発性骨粗鬆症)を鑑別することが重要である.
・骨密度はDXA(dual energy X-ray absorptiometry)法での測定が標準とされる.
・骨密度以外の骨折リスク因子を評価することで骨質の劣化度を推定する.大腿骨近位部骨折の家族歴,喫煙,1日24g以上のアルコール摂取,脆弱性骨折歴およびBMI低値などが重要である.
・糖尿病,慢性腎臓病(ステージ3以上)あるいは慢性閉塞性肺疾患の併存は骨折リスク因子となる.
◆治療方針
骨粗鬆症の治療目的は骨折予防である.骨粗鬆症と診断されれば,積極的な薬物療法が推奨される.前記の骨折リスク因子が存在する場合は,薬物療法の推奨度が高まる.骨折抑制効果が実証されている薬剤を,病態や患者の状況に応じて選択する.活性型ビタミンD薬は主に併用薬として位置付けら
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