今日の診療
治療指針

アナフィラキシー既往患者の長期管理
long-term management of anaphylaxis history patient
佐藤さくら
(国立病院機構相模原病院・臨床研究センターアレルギー性疾患研究部食物アレルギー研究室長(神奈川))

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GLアレルギー総合ガイドライン2019

ニュートピックス

・2020年に公表された「世界アレルギー機構アナフィラキシーガイダンス2020」で,アナフィラキシーの診断基準が一部変更された.

治療のポイント

・詳細な問診,アレルゲン特異的IgE抗体検査や皮膚テスト,皮膚マスト細胞症の病変検査などにより誘因を特定する.

・誘因が特定したのち,誘因の回避方法を適切に指導する.

・アナフィラキシーの治療後には,再発時の対応のためにアドレナリン自己注射薬を処方し,患者および家族に使用方法,使用すべき症状を説明し,指導する.

・誘因の特定が困難な場合や免疫療法などを考慮する場合には,アレルギー専門医へ紹介する.

◆病態と診断

A病態

・アナフィラキシーは,最も重症な急性の全身性アレルギー反応である.

・発症機序は複数あるが,最も典型的なものは,IgEが関与するタイプである.

・IgEが関与しないタイプには,補体系

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