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GL線維筋痛症診療ガイドライン2017
ニュートピックス
・FMの病因として,自己免疫(autoimmunity),神経炎症(neuroinflammation),細線維神経症(small fiber neuropathy)が,CFSでは自己免疫性視床下部症(autoimmune hypothalamopathy)が予想され,ヒトパピローマウイルスワクチン接種後の有害事象が疾患モデルとして考えられる.
・患者目線の痛みや疲労感をpatient reported outcomeで指標化し,より高い患者満足度や幸福度の達成のためFMやCFSの実臨床での活用が期待される.
治療のポイント
・FMやCFSは臨床検査や画像検査などの客観的所見に乏しく,自覚症状から診断する代表的な機能的リウマチ性疾患で,医師の共感性,診る目,推察力ならびに柔軟な応用力などが求められる.
・機能性身体症候群としての多数の合併しやすい疾患がある.
◆病態と診断
A病態
・痛みは発症機序に基づき,侵害受容性疼痛,神経障害性疼痛,非身体器質的疼痛に分類されるが,FMとCFSは非身体器質的疼痛にあたり心理社会的要因が強く加味される.
・FMとCFSは異なる疾患であるが症状が多彩で互いに重複し,医学的には容易に説明しがたい機能的リウマチ性疾患で中高年の女性に多い.
・自殺を除き生命予後は問題ないが,日常生活の質は著しく低下する.
B診断
1.FM
・1990年FM米国リウマチ学会(ACR)分類基準と2010年ACR予備診断基準を参照する.3か月以上持続する全身の広範な部位における疼痛があり,ほかの器質的疾患は認められない.FMの全体像を把握するには後者の基準が便利である.
2.CFS
・持続ないし再発を繰り返す6か月以上の激しい慢性疲労を伴い,その程度をperformance statusで判断する.身体・神経・精神状態とともに,
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