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GL脳卒中治療ガイドライン2021
ニュートピックス
・脳卒中の臨床現場における判断を支援する脳卒中治療ガイドライン2021(日本脳卒中学会脳卒中ガイドライン委員会編)が公表された.
治療のポイント
・病院前脳卒中救護,院内脳卒中診療体制(多職種がかかわるチーム医療,stroke unit)を整備し,発症から治療開始までの時間短縮を目指す.
・再灌流療法の適否を判断し,脳梗塞臨床病型に応じた抗血栓薬を選択,遅滞なくリハビリテーションを開始する.
・心不全,誤嚥性肺炎,尿路感染症,深部静脈血栓症などの合併症対策を講じる.
・急性期病院退院後の方針について,患者・家族と情報を共有する.
◆病態と診断
A病態
・超急性期脳梗塞では,虚血コアとその周辺に存在する可逆領域(ペナンブラ)に起因する神経脱落症状(片麻痺,片側の感覚障害,失語,半側空間無視,視野障害,複視,意識障害など)が出現する.
B診断
・発症時刻に重点を置いた病歴聴取(既往歴・服薬歴・生活歴・家族歴を含む),身体診察(頸部血管雑音,心雑音の聴診),神経診察〔NIHSS(National Institutes of Health Stroke Scale)スコア含む〕を迅速に実施する.
・画像検査(頭部CTおよびMRI)で急性期脳梗塞巣の有無を,CTA/MRA/頸部血管超音波検査で閉塞血管の有無を,心電図検査で心房細動の有無を確認する.
・脳梗塞臨床病型は,動脈硬化が関与する非心原性脳梗塞(ラクナ梗塞,アテローム血栓性脳梗塞),塞栓源心疾患が関与する心原性脳塞栓症,その他の原因もしくは複数の原因による脳梗塞に大別できる.
◆治療方針
遠隔診療支援のガイドラインである「脳卒中診療における遠隔医療(Telestroke)ガイドライン」(日本脳卒中学会Telestrokeガイドライン作成プロジェクトチーム)が公表された.
A再灌流療法
再灌流
関連リンク
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- 今日の治療指針2023年版/脳梗塞の再発予防
- 今日の治療指針2023年版/虚血性脳血管障害の外科的治療(血管内治療を含む)
- 今日の治療指針2023年版/脳血管障害による運動麻痺のリハビリテーション
- 今日の治療指針2023年版/脳血管障害による失語症のリハビリテーション
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- 新臨床内科学 第10版/1 脳梗塞総論
- 今日の診断指針 第8版/脳梗塞(心原性脳塞栓症・ESUSを含む)
- 今日の診断指針 第8版/一過性脳虚血発作
- 今日の診断指針 第8版/脳静脈洞血栓症
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