頻度 割合みる
治療のポイント
・発熱などの全身症状を伴う急性骨髄炎と伴わない慢性骨髄炎に分類される.
・急性骨髄炎の治療は長期抗菌薬投与が中心であるが,急性期に菌量を減ずる目的で排膿・洗浄の外科的処置が行われる.
・慢性骨髄炎では抗菌薬投与のほか,感染組織切除・壊死骨切除・局所抗菌薬デリバリーや骨支持性の再建などの外科的治療が必要となる場合が多い.
◆病態と診断
A病態
・骨髄炎は細菌・抗酸菌・真菌などによる骨組織の感染症である.
・感染経路には,血行性感染・隣接感染からの波及・開放骨折などの直接進入がある.
・小児期では血行感染が好発し,上・下肢の骨幹端・骨端の終動脈端に菌塞栓し,同部位が関節内の場合は化膿性関節炎となる.
・成人の血行感染では,化膿性脊椎炎・椎間板炎が多く,糖尿病や透析患者などの易感染性宿主に好発する.
・手術部位感染やインプラント周囲感染では,直接進入のほか血行性感染や隣接感染の波及も感