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治療のポイント
・女性では腹圧性・切迫性・混合性尿失禁が約5:2:3の割合となっている.主に症状診断で鑑別して治療する.
・男性では前立腺肥大症がらみの切迫性尿失禁が多く,残尿測定をモニターする.
・腹圧性・切迫性・混合性尿失禁では,行動療法(生活指導,骨盤底筋訓練,膀胱訓練)をベースとする.
・切迫性尿失禁では過活動膀胱治療薬が有効で,難治例にはボツリヌス療法などの選択肢がある.
・腹圧性尿失禁が重症・骨盤底筋訓練で改善しない場合は,中部尿道スリング手術(TVT・TOT)を考慮する.
・溢流性尿失禁は腎機能悪化のリスクがあり,清潔間欠導尿を考慮する.
◆病態と診断
A病態
尿失禁とは不随意に尿が漏れることで,下記のタイプがある.
1.腹圧性尿失禁
・女性骨盤底の解剖学的弱点,分娩・加齢による骨盤底脆弱化を背景に,尿道過可動や尿道括約筋不全(ISD:intrinsic sphincter def