頻度 あまりみない
治療のポイント
・しばしば基礎疾患に伴い発症するため,基礎疾患の専門科との連携が不可欠である.
・中等量の副腎皮質ステロイドの内服が奏効することが多い.
・いったん寛解になっても再発することが多いため,長期フォローが必要である.
◆病態と診断
A病態
・①発熱,②末梢血好中球増多,③顔面・頸部・四肢に好発する有痛性隆起性紅斑,④病理組織学的に好中球の真皮内への稠密な浸潤,を特徴とする.
・細菌,ウイルス,腫瘍,その他の抗原に対する免疫反応により好中球が活性化されることが病因と考えられている.
・背景因子として炎症性腸疾患,膠原病,血液あるいは内臓悪性腫瘍,妊娠などが知られている.G-CSF製剤による薬剤誘発性のものもある.
B診断
1.診断基準(薬剤性を除く)
・下記Major criteriaの2項目を満たし,さらにMinor criteriaのうちの2項目以上を満足する場合
a.Major criteria
1)急激に生じる有痛性紅斑局面または結節
2)病理組織学的に壊死性血管炎を伴わない稠密な好中球浸潤
b.Minor criteria
1)発熱(>38℃)
2)背景因子として血液または内臓悪性腫瘍,炎症性疾患,妊娠,または上気道感染,消化管感染,ワクチン接種の先行
3)副腎皮質ステロイドまたはヨウ化カリウムの全身投与に良好な反応
4)症状発現時の検査値異常(以下の4項目の3項目以上)
・①赤沈(>20mm/時),②CRP陽性,③白血球数(>8,000/μL),④好中球分画(>70%)
2.鑑別診断
・持久性隆起性紅斑,壊疽性膿皮症,初期の多形滲出性紅斑,ベーチェット病などが鑑別診断となる.
◆治療方針
急性期の治療薬としては副腎皮質ステロイド内服が最も確実である.ほかの治療として,ヨウ化カリウム,コルヒチン,ジアフェニルスルホンがある.
Px処方例 下記のいずれか,あるいは併用する.
1)プレドニ
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