今日の診療
治療指針

皮膚悪性リンパ腫
cutaneous lymphoma
宮垣朝光
(聖マリアンナ医科大学准教授・皮膚科学)

頻度 あまりみない

GL皮膚悪性腫瘍ガイドライン第3版 皮膚リンパ腫診療ガイドライン2020

ニュートピックス

・IL-2とジフテリア毒素の融合蛋白質であるデニロイキン ジフチトクスが,新たに登場し,再発または難治性の皮膚T細胞リンパ腫に対する治療選択肢が増えた.

治療のポイント

・皮膚悪性リンパ腫は多様な病型に分けられ,病型によって治療方針が大きく異なる.

・代表疾患である菌状息肉症は,多くの場合緩徐に進行する疾患であるが,長期寛解を期待できる治療は同種造血幹細胞移植のみであり,病期の進行を抑えることが治療の目標となる.

・菌状息肉症では,「皮膚リンパ腫診療ガイドライン2020」のアルゴリズムに基づき,副作用の少ない継続可能な治療から開始し,病勢に合わせて,治療強度を上げていく.

◆病態と診断

A病態

・皮膚悪性リンパ腫とは,皮膚を原発とする非ホジキンリンパ腫であり,診断時に皮膚以外の臓器に病変がみられない

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