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GL原発性局所多汗症診療ガイドライン2015年改訂版
ニュートピックス
・新しい治療薬であるソフピロニウム,グリコピロニウムが登場し,保険適用内で,原発性腋窩多汗症の治療選択肢が増えた.
治療のポイント
・汗疱は手のひら・足の裏に初夏に発症するかゆみの強い疾患である.
・あせもは汗の通過障害であり生活指導を行う.
・汗疱,あせもは炎症が強い場合,ステロイドの外用を行う.
・わきがや多汗を訴えてきた患者の実際の症状(臭いや汗の重症度)を治療者が確認することが適切な診療を行ううえで重要である.
・頭部・顔面,手のひら,足の裏,腋の下など局所の多汗症は,「原発性局所多汗症診療ガイドライン2015年改訂版」による治療を原則とする.
Ⅰ.汗疱(異汗性湿疹)
◆病態と診断
A病態
・手掌,足底,指趾間に強いかゆみを伴う水疱ができる疾患で原因は不明であるが,一部で金属アレルギーが関与することがある.
・近年,手湿疹の一型と考えられているが,しばしば多汗症と合併することがあり汗腺との関与も指摘されている.
B診断
・典型例は小児・思春期において,初夏に手掌,足底,指趾の側面に強いかゆみを伴う直径1~2mmの小水疱が出現し徐々に集簇してびらんや鱗屑を付し,やがて角化した局面となる.
・成人以降で通年性に症状を繰り返すときは,接触皮膚炎や真菌感染などとの鑑別が必要である.
◆治療方針
軽症例については尿素配合のハンドクリームを使用するが,初期の強いかゆみを伴うときにはベリーストロングまたはストロンゲストクラスのステロイド外用薬と抗アレルギー薬の内服を組み合わせて加療をする.
Px処方例 軽症例については1)または2)を用いる.初期の強いかゆみに対しては3)と4)を併用する.
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