今日の診療
治療指針
産婦人科

思春期女子・アスリートの月経異常と健康管理
reproductive health management for adolescent girls and female athletes with focus on menstrual dysfunction
榊原秀也
(横浜市立大学附属市民総合医療センター・病院長)

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GL産婦人科 診療ガイドライン 婦人科外来編2020

治療のポイント

・月経異常は,月経開始,周期,経血量,随伴症状などに分類される.

・月経開始時期の異常では,器質的原因によるものが多い.卵巣機能不全に対してホルモン補充療法を行う.

・月経周期の異常では,体重減少性が最も多く,体重の回復を優先する.

◆病態と診断

A病態

・月経異常は,月経開始,周期,経血量,随伴症状などに分類される.

・思春期の月経異常の半数が無月経である.

・月経開始時期の異常:初経は通常12歳頃に発来するが,15歳以上18歳未満で発来のないものを初経遅延,満18歳でもないものを原発性無月経という.原因は,性分化疾患や内分泌・代謝異常などによるものが多い.

・月経周期の異常:これまであった月経が3か月以上停止したものを続発性無月経という.原因の多くが体重減少性無月経で,摂食障害やアスリート関連のものが含まれる.

・随伴症状:

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