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治療のポイント
・生殖年齢女性においては妊娠の可能性を念頭において診療にあたる.
・急性かつ大量の異常出血に対しては原因検索とともにすみやかな止血をはかる.
・慢性の異常出血はPALM-COEIN分類に従って鑑別診断をしたのち,治療法を選択する.
・止血のための薬物療法は止血薬とホルモン薬が中心となる.
◆病態と診断
A病態
・わが国では,不正性器出血という用語が浸透している.このなかには,腟・子宮腟部など,子宮体部以外からの出血と異常子宮出血(AUB)が含まれる.AUBには月経の異常と月経以外の出血が含まれる.閉経後にみられるものを閉経後出血(PMB)とよぶ.
・非妊娠性AUBの原因疾患はFIGO AUBシステム2(PALM-COEIN分類)により,子宮内膜ポリープ(P),子宮腺筋症(A),子宮平滑筋腫(L),悪性腫瘍(M)の器質的原因と,凝固異常(C),排卵障害(O),子宮内膜機能異常(E),医原性(I),その他(N)の非器質的原因に大別される.
・出血(月経を含む)の量・頻度が増加する場合の主たる症状は鉄欠乏性貧血である.また原因疾患により月経困難症(子宮筋腫,子宮腺筋症)や不妊症(子宮筋腫,子宮腺筋症,排卵障害)などを合併することがある.
B診断
・まず妊娠性の出血を鑑別する.腟炎,子宮頸癌(異形成含む)などについても鑑別を行う.
・抗凝固薬などの薬剤内服が原因となることもあるため問診で確認する.
・生殖年齢女性のAUBについてはFIGOシステム1(症状別分類)により,月経周期の異常,持続期間の異常,規則性の異常,経血量の異常,月経間期出血,ホルモン治療中の予定しない出血に分類される.
・年齢と症状別分類に応じて好発原因疾患がある.PMBでは悪性腫瘍の頻度が上昇するほか,骨盤臓器脱なども鑑別の対象となる.
・鑑別診断および重症度把握に必要な検査は,(経腟)超音波検査,血液検査(血算
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