今日の診療
治療指針

新生児疾患 最近の動向
高橋尚人
(東京大学教授・小児・新生児集中治療部)

◆病態と診断

A学会での主なトピックス

1.第57回日本周産期・新生児医学会 学術集会

 2021年7月11日から3日間,宮崎市を会場として,ハイブリッド形式での開催となった.COVID-19の第5波と重なり,一般演題がオンラインのみだったことから,参加者のほとんどがオンラインだった.会長講演,2つの特別講演,3つの海外招聘講演,15の教育講演,16のシンポジウム,4つのワークショップなど,オンライン主体ではあったが,内容は幅広いものだった.主なトピックスとしては「COVID-19」「産科救急」「一絨毛膜双胎」「早産児の予後」「早産予防」「産科出血」「先天性サイトメガロウイルス感染症」「先天性心疾患」「遠隔診療」「NO吸入療法」「低体温療法」「糖尿病合併妊娠」「倫理的ジレンマ」など,臨床上,実践的なものが多かった.

2.第40回周産期学シンポジウム

 2022年1月14日と15日の2日間,横浜市を会場としてハイブリッド形式での開催となった.テーマは「周産期医療における生育と成育の限界を考える」で,初日に「早産児医療の国際比較」「成育限界の生命倫理」「生育・成育限界の胎児・新生児管理に関する全国アンケート調査」の講演が行われ,2日目には「在胎週数から見たハイリスク児」と「病態から見たハイリスク児」の2つのシンポジウムが行われた.

3.第58回日本周産期・新生児医学会 学術集会

 2022年7月10日から3日間,横浜市で「大容量情報時代の世界といのちInformation and Genesis」をテーマに,ハイブリッド形式で行われた.COVID-19の第7波の開始時期だったが,登録者数4,500名,現地参加3,000名と3年ぶりに多くの参加者を得て,一般演題も対面で活発なdiscussionが行われ,対面形式のよさが感じられる集会だった.会長講演,基調講演,3つの特別講演,3つの国内・海外

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