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ニュートピックス
・2021年に世界的にデルタ株が大流行し,同年末よりオミクロン株が拡散している.
治療のポイント
・軽症例は,解熱鎮痛薬などの対症療法で自然回復する.
・酸素投与が必要な肺炎合併例では,ステロイドによる抗炎症治療を行う.
◆病態と診断
A病態
・SARS-CoV-2(severe acute respiratory syndrome coronavirus-2)による呼吸器感染症で,呼吸器症状,発熱,倦怠感,味覚障害,嗅覚障害などをきたす.
・ほとんどの小児では,無症候性,軽症の呼吸器感染である.まれに基礎疾患児,乳児では重症化する.また,脳症で重症化することもある.
・罹患後に,倦怠感,集中力低下,呼吸苦,嗅覚障害などが1~2か月以上,遷延することがある.
・まれに罹患2~6週間後に,小児多系統炎症性症候群(MIS-C:multisystem inflammatory syn