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ニュートピックス
・2021年に世界的にデルタ株が大流行し,同年末よりオミクロン株が拡散している.
治療のポイント
・軽症例は,解熱鎮痛薬などの対症療法で自然回復する.
・酸素投与が必要な肺炎合併例では,ステロイドによる抗炎症治療を行う.
◆病態と診断
A病態
・SARS-CoV-2(severe acute respiratory syndrome coronavirus-2)による呼吸器感染症で,呼吸器症状,発熱,倦怠感,味覚障害,嗅覚障害などをきたす.
・ほとんどの小児では,無症候性,軽症の呼吸器感染である.まれに基礎疾患児,乳児では重症化する.また,脳症で重症化することもある.
・罹患後に,倦怠感,集中力低下,呼吸苦,嗅覚障害などが1~2か月以上,遷延することがある.
・まれに罹患2~6週間後に,小児多系統炎症性症候群(MIS-C:multisystem inflammatory syndrome in children)で炎症による多臓器障害をきたす.
B診断
・周囲の流行,家族内や集団生活での確定診断例との接触歴で疑う.
・PCRなどでSARS-CoV-2遺伝子を検出する.精度は劣るが迅速抗原検査も有用である.
◆治療方針
ほとんどの小児は対症療法で自然回復する.低酸素血症のある中等症以上では,ウイルスの増殖がみられる発症後1週間程度までは抗ウイルス薬が検討される.発症1週間以降の中等症以上では,ウイルスが惹起した炎症による障害が主体でステロイドが選択肢となる.重症化リスクの高い12歳以上では,ウイルスに対する抗体療法による予防的治療を行う.診療の手引き検討委員会による「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き」を参考にする.
A急性期の対症療法
Px処方例 発熱・痛み時に以下を用いる.
アセトアミノフェン(カロナール薬)細粒 1回10mg/kg(成分量として)
関連リンク
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