頻度 よくみる
A紫外線による眼の障害
1.病態と診断
紫外線はUV-A(波長315~400nm),UV-B(波長280~315nm),UV-C(波長200~280nm)があるが,UV-Cは地表には届かないので,問題にはならない.眼に対しては主にUV-Bが角膜炎(雪目,電気性眼炎),白内障,翼状片を起こす.
2.治療方針
a.角膜上皮障害
感染に注意し,点眼にて加療する.通常1~2日で治癒する.予防はゴーグルによる紫外線の回避を指導する.
Px処方例 下記を併用する.
b.白内障
不自由になったら治療を行う.現在は多焦点レンズによる手術も行われている.
c.翼状片
瞳孔領にかかってしまってからは,視力障害の原因となるので,その前の手術を推奨するが,手術後の再発にも注意しなければならない.
B赤外線による眼の障害
1.病態と診断
赤外線は波長が780nm~1mmである.ガラス工作業者にガラス工白内障としてみられることがある.
2.治療方針
白内障に対しては不自由になったら,手術を行う.予防として,ゴーグルによる遮光が推奨される.
Cレーザー光線による眼の障害
1.病態と診断
レーザー光は単一の波長でエネルギーが大きく,照射により網膜の障害が起こる.特に光源を見つめている場合は,黄斑部にレーザー光が当たり,視力障害をきたす.レーザーポインターによるものも,なかにはエネルギーが高いものがあり,誤照射により網膜に障害を起こし,場合によっては視力障害をきたす.
2.治療方針
誤照射があった場合,ステロイド点眼,内服により炎症の軽減をはかるが,網膜に瘢痕が残ることは避けられない.
Dマイクロ波による眼の障害
家庭用電子レンジに使用されているのはマイクロ波であり,マイ