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GL感染性角膜炎診療ガイドライン(第2版)(2013)
治療のポイント
・原因検索には,的確な問診と塗抹検鏡や培養検査による起炎病原体の把握が重要である.
・コンタクトレンズ使用者に生じる角膜感染症は,緑膿菌などのグラム陰性菌によるものが多く,アカントアメーバ角膜炎は抗菌薬点眼が無効なため治療に難渋することがある.
・感染性結膜炎は原因が多岐にわたり,治療方針も全く異なる.
・淋菌性結膜炎は角膜穿孔に至ることもあり,早期の確定診断・治療開始が必要である.
・起炎病原体不明の段階で消炎目的のステロイド局所投与は厳禁である.
Ⅰ.感染性角膜炎
◆病態と診断
A病態
・細菌,真菌,原虫(アカントアメーバ),ウイルス(単純ヘルペスウイルス,帯状疱疹ウイルスなど)などの各種病原体により生じる.外傷や免疫能の低下による角膜上皮のバリア機能の破綻により,各種病原体が角膜内へ侵入し膿瘍形成などの炎症反応を引き起こす.
・細菌性は,コンタクトレンズの不適切使用や微小外傷が原因であることが多い.また,真菌性は,植物の枝などによる外傷,副腎皮質ステロイド点眼薬や内服薬の長期連用などが原因として多い.
・コンタクトレンズ装用者にみられる感染性角膜炎は,ほとんどがコンタクトレンズの不適切使用が原因で,緑膿菌などのグラム陰性菌とアカントアメーバが主な起炎病原体である.
・角膜ヘルペスは,ヘルペスウイルスの角膜上皮細胞への直接感染により生じる上皮型角膜ヘルペスと,ウイルス抗原に対する免疫反応による実質型角膜ヘルペスに大別される.
・治癒後に角膜混濁が瞳孔領に残ると視機能が著しく障害されるため,迅速な診断と適切な治療の開始が必要である.
B診断
・確定診断は,病巣部の塗抹検鏡・培養検査による.
・細菌性角膜炎は,角膜中央部に発症することが多く,充血,眼脂,眼痛が強い傾向にある.糸状菌による真菌性角膜炎は,進行は緩徐で病変部の
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