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GL糖尿病網膜症診療ガイドライン(第1版)(2020)
ニュートピックス
・OCTAは非侵襲で網脈絡膜血管が評価可能である.
治療のポイント
・病期を通して内科との連携が重要である.
・進行が疑われた場合にはFAを実施し,加療を計画する.
・DMEに対しては薬物治療などを行う.
◆病態と診断
A病態
・DRでは,糖尿病に起因した血管透過性亢進と血管新生に起因した特徴的眼底所見を呈する.
・黄斑浮腫を生じたものが糖尿病黄斑浮腫(DME:diabetic macular edema)である.
B診断
・自覚症状にかかわらず眼科定期検診が必要で,内科との連携が重要である.
・無散瞳下前眼部検査により,血管新生緑内障の有無を評価する.
・散瞳下眼底倒像鏡検査により,毛細血管瘤・点状または斑状出血・硬性白斑・軟性白斑・静脈数珠状拡張・網膜内細小血管異常など,特徴的所見を観察する.
・線維血管膜や後部硝子体剥離・硝子体出血・網膜前出血・網膜剥離の有無や程度,網膜光凝固(PC:photocoagulation)の過不足を評価する.
・増悪を疑う場合はフルオレセイン蛍光眼底造影検査(FA)により,網膜無灌流領域(NPA:non-perfusion area)や血管漏出などを評価する.
・光干渉断層計(OCT:optical coherence tomography)は網膜厚計測(DMEの評価に有用),網膜硝子体界面や網膜微細構築の観察に有用である.
・透見困難な場合は超音波検査や網膜電図が有用である.
・光干渉断層血管撮影(OCTA:OCT angiography)はFA同様にNPAや新生血管が検出可能である.造影剤を用いず非侵襲である反面,活動性が評価できないなど,FAとの差異に注意する.
◆治療方針
国際重症度分類などに基づく治療を行う.「糖尿病網膜症診療ガイドライン(第1版)」を参照されたい.