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GL耳鳴診療ガイドライン2019年版
治療のポイント
・耳鳴の原因疾患を問診・検査により診断し,治療可能な疾患は治療する.
・原因疾患の治療が難しい場合は,耳鳴による心理的苦痛・生活障害を改善させる治療を行う.
・治療前に耳鳴による心理的苦痛・生活障害の評価を行う.
・すべての患者に必ず耳鳴の教育的カウンセリングを行う.
・難聴があり,かつ難聴による不自由を自覚している耳鳴患者には補聴器による音響療法を行う.
◆病態と診断
・問診・検査にて耳鳴の原因として考えられる疾患(図)を診断する.
・頻度としてはほとんどが自覚的耳鳴であり,なかでも内耳疾患による感音難聴に伴う耳鳴が多い.
・感音難聴に伴う耳鳴は,蝸牛から中枢聴覚路のいずれかの部位に生じた異常興奮であり,近年では中枢聴覚路が耳鳴発生の主役を担っていると考えられている.
・急性感音難聴(突発性難聴,メニエール病,外リンパ瘻,急性低音障害型感音難