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ニュートピックス
・疾病の理解が社会的に重要である吃音(どもり)に関して,「幼児吃音臨床ガイドライン 第1版」が2021年に発刊された.
治療のポイント
・患者の会話から関連する器官や神経調節のどこに異常があるかを類推し,関連する専門医や言語聴覚士への紹介を行っていく.
・コミュニケーション障害に関して,患者の心理面や社会適応に配慮する.
◆病態と診断
A病態
・言語音は,喉頭で作成される原音をもとに,咽頭,鼻腔,口腔の構音器官からなる共鳴腔で作られ,この過程が構音である.構音器官の形態や神経調節に障害が生じると,共鳴腔の形状が作れず発話が障害される.
・言語の受容と生成には,音声言語と視覚言語が用いられ,言語中枢が理解と調節を担う.言語中枢ならびに末梢への神経系が障害されると言語の聴取や発話が困難になる.
・吃音(きつおん,どもり)は,話し言葉が非流暢な発話障害である.その9割は主に幼児期に