今日の診療
治療指針

19.認知症疾患診療ガイドライン2017



作成グループ

 「認知症疾患診療ガイドライン」作成委員会(監修:日本神経学会)(委員長:中島健二).


認知症疾患診療ガイドライン2017策定の経緯

 2002年に「痴呆疾患治療ガイドライン」が公開され,2010年に日本神経学会,日本神経治療学会,日本精神神経学会,日本認知症学会,日本老年医学会,日本老年精神医学会の6学会が協力して合同でclinical question(CQ)を用いた「認知症疾患治療ガイドライン2010」が作成された.その後,若干の新たな知見も加えて2012年に「認知症疾患治療ガイドライン2010 コンパクト版2012」を発刊した.その後,ガイドラインの改訂について日本神経学会ガイドライン統括委員会において議論され,2014年に認知症ガイドラインを改訂することが決定された.中島健二委員長が選出され,委員長所属施設に本ガイドライン作成事務局を設置した.前回のガイドラインと同様に上記の認知症関連6学会合同による改訂作業を行い,「診療ガイドライン」として作成した.今回の改訂作業は,原則として「Minds診療ガイドライン作成の手引き2014」の方針に従って作成することとなった.2016年8月にパブリックコメントを求め,修正を行った.


準拠したエビデンスの分類,勧告・推奨の分類など

 エビデンスレベル評価については,個々の文献についてではなく,アウトカム(ランダム化比較試験・観察研究などの研究デザイン)ごとに,バイアスリスク,非直接性,非一貫性,不精確,出版バイアスなどを考慮してエビデンス総体に対する評価を実施した.

 推奨グレードとエビデンスレベルの組み合わせにより,「1A」=強い推奨,強い根拠,「1B」=強い推奨,中程度の根拠,「2C」=弱い推奨,弱い根拠,「2D」=弱い推奨,とても弱い根拠,といった表現で示した.また,推奨グレードを記載しないCQでもエビデンスレベルが記載

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