適応
1血漿増量剤として各科領域における多量出血の場合
2出血性・外傷性その他各種外科的ショックの治療
3手術時における輸血の節減
4外傷・手術・産婦人科出血等における循環血液量の維持
5血栓症の予防及び治療
6外傷,熱傷,骨折等の末梢血行改善
7体外循環灌流液として用い,灌流を容易にして,手術中の併発症の危険を減少
用法
1回500~1,000mL 静注(6~10mL/kg/時) ►必要に応じ急速注入可 ►体外循環灌流液として:デキストラン40として2~3g/kg(20~30mL)を注入 注意長期連用を避ける(5日以内の短期投与に留める)
禁忌
1)うっ血性心不全
2)乳酸血症
注意
〈基本〉投与時
①皮下投与不可
②原則として,連結管を用いたタンデム方式による投与は行わない
③目盛りは目安として使用
④残液は使用しない
〈取扱上〉
①保存中の温度変化のためまれに不溶性デキストラン(鱗片状又は凝縮物)が析出.以下の点に留意
a)温度変化の少ない場所で保存
b)横積み状態での保存に努める
c)外袋は開封しない
②不溶性デキストランの析出が認められる場合には使用しない
〈検査〉血液型判定又は交差試験を妨害することあり→本剤投与前に実施
患者背景
〈合併・既往〉
①脱水状態(腎機能障害発現の誘因)
②肺水腫(悪化)
③低フィブリノゲン血症,血小板減少症等の出血傾向(出血傾向促進)
④閉塞性尿路疾患により尿量減少(水・電解質異常又は増悪)
〈腎〉腎障害(悪化)
〈肝〉
①重篤な肝障害(悪化)
②慢性肝疾患(アナフィラキシー反応の報告)
〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉減量等注意
相互
〈併用注意〉アミノ配糖体系抗生物質(カナマイシン,ゲンタマイシン等)の腎毒性増強→腎障害が発生した場合には中止し,持続的血液濾過透析法,血漿交換,血液透析療法等処置(併用による相乗作用により近位尿細管の空胞変性を来