診療支援
薬剤

ポリスチレンスルホン酸ナトリウム新様式
219
sodium polystyrene sulfonate
ケイキサレート Kayexalate(鳥居)
 :5g/包 DS:76%
ポリスチレンスルホン酸Na( 扶桑)

適応

急性及び慢性腎不全による高K血症

用法

内服:1日30g 分2~3(増減) ►1回量を水50~150mLに懸濁し服用 ►風味‍ 注腸:1回30g(増減) 水又は2%メチルセルロース溶液100mLに懸濁して注腸

注意

〈基本〉過量投与防止→血清K値及び血清Na値を測定 〈適用上〉

①経口時:消化管への蓄積を避けるため便秘に注意→便秘時は浣腸等処置

②注腸時:動物実験でソルビトールの注腸により腸壁壊死の報告.又外国においてポリスチレンスルホン酸型陽イオン交換樹脂のソルビトール懸濁液を注腸し,結腸壊死を起こした症例報告→注腸する際にはソルビトール溶液を使用しない

③注腸時:腸管への残留を避けるため,自然排泄困難時,腸洗浄等処置

患者背景

〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈高齢〉減量など注意

相互

〈併用注意〉

1)ジギタリス製剤:ジギタリス中毒作用増強(血清K値低下による)→慎重に

2)AlMgCaを含有する制酸薬緩下薬:効果減弱,併用で全身性アルカローシス等の報告

3)甲状腺ホルモン製剤(レボチロキシン等)の効果減弱(消化管内で吸着)→服用時間をずらす等注意

副作用

〈重大〉

1)心不全誘発→Na摂取の制限等注意

2)腸穿孔,腸潰瘍,腸壊死(水又はソルビトール溶液に懸濁し経口投与した場合に,小腸の穿孔・粘膜壊死,大腸潰瘍,結腸壊死等の報告)(激しい腹痛,下痢,嘔吐等)→中止し処置

〈その他〉

1)循環器(浮腫,血圧の上昇)→Na摂取を制限等注意

2)電解質〔低Ca血症(Ca剤の補給など処置),低K血症)

3)消化器(内服時:下痢,悪心・嘔吐,便秘,胃部不快感,食欲不振,腹痛) (注腸時:下痢,悪心・嘔吐,便秘)

4)その他(眩暈,倦怠感)

作用

腸管内で陽イオン交換によりK+を体外に除去し,急性及び慢性腎不全による高K血症を改善

構造式

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