適応
〔0.5%〕浸潤麻酔 〔1%〕伝達麻酔 〔2%〕硬膜外麻酔,伝達麻酔
用法
〔0.5%〕浸潤麻酔:(基準最高用量,1回1,000mg) 1回1,000mgの範囲内で使用(増減).必要に応じアドレナリン(通常濃度1:10万~20万)を添加して使用 〔1%〕伝達麻酔:1回10~400mgを使用(増減).必要に応じ,アドレナリン(通常濃度1:10万~20万)を添加して使用 〔2%〕硬膜外麻酔:(基準最高用量,1回600mg) 1回300~400mgを使用 〔2%〕伝達麻酔:1回10~400mgを使用(増減).必要に応じアドレナリン(通常濃度1:10万~20万)を添加して使用
禁忌
〔A:硬膜外,B:浸潤・伝達〕
1)重篤な出血,ショック(症状の悪化)(A)
2)注射部位又は周辺の炎症(吸収が高まり効果が急激に発現)(A)
3)敗血症(敗血症性の髄膜炎)(A)
4)メトヘモグロビン血症(症状の悪化)(A,B)
5)過敏症〔本剤,安息香酸エステル(コカインを除く)系局所麻酔薬〕(A,B)
6)以下の場合は血管収縮剤(アドレナリン,ノルアドレナリン)添加不可
a)過敏症(血管収縮剤)(A,B)
b)高血圧,動脈硬化(脳出血)(A,B)
c)心不全(症状悪化)(A,B)
d)甲状腺機能亢進(心悸亢進,胸痛等)(A,B)
e)糖尿病(血糖値上昇)(A,B)
f)血管痙攣(局所壊死)(A,B)
g)耳,指趾又は陰茎(局所壊死)(B)
注意
〈基本〉〔A:硬膜外 B:伝達・浸潤〕
①ショック或いは中毒症状→直ちに救急処置のとれる準備(A,B)
②ショック或いは中毒症状をできるだけ避けるために,以下の諸点に留意
a)全身状態の観察(A,B)
b)できるだけ薄い濃度のものを用いる(A,B)
c)必要最少量にとどめる(A,B)
d)血管収縮薬の併用を考慮(A,B)
e)原則として事前の静脈の確保が望ましい(A)
f)注射針が血管に入っていないこと