特 徴
抗悪性腫瘍薬,MEK阻害薬.
核を有する細胞には広くセリン/スレオニンキナーゼであるmitogen-activated protein kinase(MAPK)が存在する.MAPKは活性化すると核内へ移行して細胞外のシグナルを核内へと伝える機能を果たしていると考えられている.MAPK経路は人体の恒常性を維持するように制御されているが,MAPK経路に異常が起きると,癌をはじめとして自己免疫疾患,神経変性疾患などになると考えられている.悪性黒色腫の90%にMAPK経路の異常な活性化が起きており,白人の悪性黒色腫の数十%にBRAF変異という変異が認められるという.MEK(mitogen-activated extracellular signal-regulated kinase,分裂活性化細胞外シグナル関連キナーゼ)は,MAPKシグナル伝達経路における重要なプロテインキナーゼであり,こ