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ネオニコチノイド系農薬


特 徴

 クロロニコチニル系殺虫剤の総称.ニコチンに構造式が似ていることから,ネオニコチノイドという名前がつけられた.薬剤としては,イミダクロプリド,クロチアニジン,ニテンピラム,アセタミプリド,ジノテフラン,チアメトキサム,チアクロプリド,フィプロニルなどが該当する.農業用に用いられるほか,一般家庭のガーデニング用,ゴキブリ駆除,スプレー殺虫剤,ペットのシラミ・ノミ取り,さらにはシロアリ駆除にも用いられる.

 ネオニコチノイドはシナプス部分の後膜に存在する神経伝達物質アセチルコリンの受容体「ニコチン性アセチルコリン受容体」に結合し,神経を興奮させ続けることで昆虫を死に至らしめる.急性毒性は昆虫に選択的に及ぶが,ヒトなどの哺乳類に対しては低濃度で単独使用した場合には毒性が低いとされている.世界各地でミツバチの大量死・大量失踪が報告され,EU諸国では,ミツバチ大量死事件を受けて,その主要原因物質

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