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治療

深在性真菌症 [■その他]
deep-seated mycoses
時松一成
(昭和大学教授・臨床感染症学部門)

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GL深在性真菌症の診断・治療ガイドライン2014

ニュートピックス

・2022年,イサブコナゾニウム点滴静注・カプセルが真菌症に対する国内での製造販売承認を取得した.深在性真菌症に対する治療の選択肢が増えた.

治療のポイント

・第1選択薬となる抗真菌薬は菌種によって異なる.

・カンジダ血症では高率に真菌性眼病変を合併するため,眼科的精査が推奨される.ミカファンギン,カスポファンギンは眼内移行が不良のため,眼病変合併例には推奨されない.

・ボリコナゾールはTDM(血中薬物濃度モニタリング)の実施が推奨される.

◆病態と診断

A病態

・カンジダ症,アスペルギルス症,クリプトコックス症,ムーコル症が代表的な疾患である.

・クリプトコックス症を除くと,血液疾患や造血幹細胞移植,中心静脈(CV)カテーテル,手術後,免疫抑制療法中などの日和見感染症として発症することが多い.

B診断

発症因子画像検査で感染巣を疑わせる所見があり,病巣の培養病理検査が陽性の場合は確定診断になる.

・CVカテーテルの留置などで,抗菌薬不応性の発熱があり,血液培養が陽性の場合は真菌血症の確定診断になる.

アスペルギルス抗原β-D-グルカンクリプトコックス抗原などの血清検査も参考となる.

◆治療方針

 特定の抗真菌薬に自然耐性を示すものもあるため,可能な限り菌種を同定し治療薬の選択を行う.

 画像検査,血清検査の感度・特異度が必ずしも高くない.検査結果が陰性の場合でも臨床経過から疑えば経験的治療の開始を検討する.

 早期の抗真菌薬投与に加え,CVカテーテル抜去やドレナージなど感染巣のコントロール,免疫力の回復なども重要である.

 予防などの抗真菌薬投与下での発症は,前投薬と異なるクラスの抗真菌薬へ変更する.

Aカンジダ症

1.口腔(咽頭)カンジダ症

Px処方例 下記のいずれかを用いる.

1)ミコナゾール(フロリード)ゲル経口

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