診療支援
治療

呼吸リハビリテーション
pulmonary rehabilitation
千住秀明
(びわこリハビリテーション専門職大学リハビリテーション学部教授・理学療法学科)

治療のポイント

・呼吸リハビリテーション(以下,呼吸リハ)は,呼吸困難の軽減,運動耐容能・健康関連QOL・不安抑うつ状態の改善に有効であり,非薬物療法のなかで標準的な治療と位置づけられている.

・薬物療法などほかの治療に加えて呼吸リハを実施すると上乗せ効果が得られる.

・呼吸リハはCOPD,気管支拡張症,間質性肺炎などに適応することを推奨している.

・「COPD診断と治療のためのガイドライン2022」では,運動療法を含む呼吸リハプログラムを行うことを「強く推奨し,エビデンスの確実性も強い」としている.

・「特発性間質性肺炎診断と治療の手引き2022」においても呼吸リハは,エビデンスが弱いなからも推奨されている.

・気管支拡張症の呼吸リハとしては,慢性的な喀痰症状がある患者には気道クリアランス法を毎日1~2回行うことを推奨,特に運動能力が低下している成人患者には定期的に運動することを強く推奨している.

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