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GL不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版)
治療のポイント
・洞機能不全をきたす可逆性の原因(薬剤,高K血症など)がないかを検索する.
・非可逆的な洞機能不全が原因となり脳虚血症状あるいは心不全症状を生じている場合は,恒久式ペースメーカ植込みの適応である.
◆病態と診断
A病態
・洞不全症候群の定義は,「洞性徐脈,洞停止,洞房ブロックなどによる徐脈が原因となり,失神,けいれん,眼前暗黒感,めまい,息切れ,易疲労感などの脳虚血症状および心不全症状を呈する状態」である.徐脈があっても,脳虚血症状や心不全症状がなければ病的とはいえない.
・洞不全症候群は高齢者に多くみられ,洞結節細胞もしくは周囲心房筋の加齢に伴う変性,線維化などが洞機能低下の主な病態である.
B診断
・洞不全症候群が疑われる場合,12誘導心電図やホルター心電図で,洞性徐脈,洞停止,洞房ブロックといった心電図所見を確認する.これらで記録できない場合は,体外式イベントレコーダや植込み型ループレコーダが有用である.
・基礎心疾患の把握のために心エコー図検査を施行すべきである.
・夜間に著明な徐脈が認められる場合は,睡眠呼吸障害を疑い検査を考慮する.
・症状が運動時に出現する場合は,運動時の心拍応答不全が疑われるので運動負荷心電図を考慮する.
・臨床心臓電気生理検査(EPS:electrophysiological study)の積極的な適応はないが,診断に補助的に有用なことがある.
◆治療方針
鍛えられたアスリートには生理的な洞性徐脈が認められる.症状がなければ経過観察とする.
A可逆的誘因への対処
β遮断薬,Ca拮抗薬(ベラパミル,ジルチアゼム),ジギタリス,Ⅰ群およびⅢ群抗不整脈薬によって洞性徐脈が生じる.これらの薬剤が必要不可欠か否かを判断する.
最近,高齢者を中心に増えているのが,心房細動停止時に洞停止・洞徐脈を
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