頻度 ときどきみる
治療のポイント
・各心血管疾患に対する一般的な対応を原則として行いつつ,原疾患に対する適切な診断と加療を行うことが重要である.
◆病態と診断
A病態
・膠原病では炎症がその病態に重要な役割を果たしており,同様に炎症が重要な役割を果たしうる心血管病との関連は長く認識されてきた.膠原病の治療法の進歩によりその予後が改善するとともに,この両者の関係の重要性と複雑性に,さらに注目がなされている.
・動脈硬化性心血管病の病態には炎症が関与していることから,全身の炎症性疾患であるRAやSLEと早発性心血管イベントの関連が指摘されている.ほかにも強直性脊椎炎,乾癬性関節炎,抗好中球細胞質抗体(ANCA:antineutrophil cytoplasmic antibody)関連血管炎,高安動脈炎,抗リン脂質抗体症候群などと早発性動脈硬化性疾患との関連が知られている.若年発症の冠動脈疾患や脳卒中を