治療のポイント
・浣腸法では,カテーテル先端による粘膜障害や穿孔,排便時の血圧の変動に注意する.
・洗腸法に用いる薬剤は,ショック,アナフィラキシーなどのおそれがあるので,自宅での服用に際し,患者に副作用発現時の対応について説明することが必要である.
・洗腸法に用いる薬剤は,腸閉塞や高度腸管狭窄,消化管手術後の患者では禁忌であり,腸管狭窄,高度な便秘,腸管憩室のある患者では注意が必要である.
・浣腸法と洗腸法ともに腸管内圧上昇による腸管穿孔を起こすことがあるので,排便,腹痛などの状況を確認しながら,随時投与継続の可否について慎重な検討が必要である.
A浣腸法
便やガスの排出を目的に施行する.直腸診で腫瘍や狭窄性病変が疑われた場合,事前に画像検査(単純X線,超音波,CTなど)で,腸閉塞でないことを確認する.硬便がある場合,摘便を行う.
1.グリセリン浣腸法
カテーテル一体型の浣腸液のカテーテルを肛門に5
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